野菜

野菜といえば何と言ってもスーパーや八百屋などで見かける新鮮な生野菜が上げられます。一日における野菜の必要摂取量は350gですが、日本人の多くはそこまで達していないのが現状です。現代はそんな背景のもと容易に野菜を摂取する方法に流れています。野菜ジュース、フリーズドライ野菜、レトルト野菜、水煮野菜、カット野菜、そしてサプリメントなど手軽に利用できる商品は沢山あります。その他に、生鮮野菜よりも手軽に野菜を利用できる物として冷凍野菜というのも、冷蔵庫の進化と共に一般的となってきています。

春と夏の野菜


春といえば菜の花が思い浮かびます。これはビタミンC、カルシウムが豊富な野菜であり昔から日本にあるものですが、原産地は地中海だそうです。お浸しや辛し和えなどの調理の他に菜の花から絞った菜種油も有名です。菜の花を購入する際は、切り口がみずみずしく鮮やかな色の物を選ぶと良いでしょう。すぐには使わない場合は固めに茹で冷凍保存しておくようにします。

春野菜のひとつにアスパラがあります。
アスパラを購入する際は、「穂先が堅く」、「茎がまっすぐ」、「濃い緑」、「ツヤがある」、「太いもの」を選びましょう。アスパラを、ぬらした新聞紙で包みその上からラップで巻き冷蔵保存するのが乾燥しやすいアスパラの新鮮度を保つコツです。

夏野菜の主なものを上げると、かぼちゃ、茄子、トマト、きゅうり、ゴーヤなどがあります。その中でもサツマイモのようなホクホクとした食感のあるところのかぼちゃですが、これにはビタミンA、B1、B2、C、カロチン、食物繊維が多く含まれています。購入の際の目安としては、半分に切って売っているものの中身を見て濃い黄色のものを選ぶと良いとされています。表面にツヤのありすぎるものは避けることです。切り分けた場合は冷蔵、丸ごとでは常温保存も可能な野菜です。

続いて茄子についてですが、ほとんどが水分という割には油との相性が良い為、炒めて食す場合が多く夏バテ予防にもってこいの野菜といえます。茄子を購入する際は、濃い紫色でもって、張りと艶のあるものを選びましょう。保存はラップに包んで冷蔵庫に入れるようにします。

最後にゴーヤですが、ゴーヤはカロテンやカリウム、ビタミンCがとても豊富で加熱しても壊れにくいという特徴があります。ゴーヤを購入する際は、「鮮やか」、「濃い色」、「重みがあり」、「均一な太さ」のものがよいです。ゴーヤは乾燥に弱い野菜なので、冷蔵保存する際にはビニール袋に入れるかラップでくるむようにします。

夏の旬野菜は体を冷やしたり、スタミナをつけたりと夏バテ防止に欠かせない栄養を多く含んでいます。
春の野菜と共に季節感を出す手助けをしてくれますから上手に利用しましょう。

乾燥野菜


乾燥野菜として昔からあるものといえば、切り干し大根や干ぴょう、干し芋、干し椎茸などが挙げられます。
その他の乾燥野菜に適した野菜となると、人参、ささげ、ほうれん草、なす、じゃが芋、かぼちゃなど結構多くあります。

野菜は乾燥させる事により、水分が抜け保存しやすくなるわけですが、栄養やうまみが凝縮されて増す効果もあります。切り干し大根は、生の同じ重量の大根に比べて、鉄分が約50倍、そしてカルシウムが約20倍にも増幅される事が分かっています。また椎茸も生の時と比較してビタミンDが10倍になり、その他の栄養素もアップします。乾燥野菜は、単に保存食料と捉えるのではなく、栄養、風味の向上した食材と考えて良いと思います。

切り干し大根や干し椎茸のような昔からある伝統的な乾燥野菜とは別に、野菜を乾燥させた「野菜チップス」をお菓子コーナーなどでよく見かけます。これらは、おやつ代わりに成長期の子供や健康を気遣う大人が食べる食品として良いと思います。基本的な野菜チップスの製造過程は、原料入荷→洗浄→カット→ボイル→糖浸漬→乾燥の順で行われます。乾燥は低温(約50℃-70℃)で、6-12時間かけて行われ、野菜の栄養が濃縮された状態になります。
この際に使われるブドウ糖の働きは吸水性を高めて戻し時間を早める事と、乾燥の状態のときの破損を防ぐ事です。ブドウ糖はほんの少量添加するだけで効果があります。干し椎茸を戻すときに砂糖を一つまみ入れる事も理に適った事といえます。

野菜チップスをおやつ代わりに食す場合はそのまま食べる事もいいと思いますが、長時間低温乾燥された野菜なので熱湯で戻すとより生に近い状態で食べる事が出来ます。そのままで食べても美味しい野菜チップスには、人参、さつまいも、かぼちゃ、いんげん、れんこんなどがあります。乾燥させるのではなく揚げることにより水分を抜いてある野菜チップスもありますが、油分が加わる点から言うとカロリーは乾燥野菜より増えてしまいます。

乾燥野菜は生野菜に比べて戻す手間がかかるのが難点ですが、栄養面や味のバラエティーなどを考えれば是非利用したい食材だと思います。

野菜と果物


野菜と果物の区別となると、「木になるのは果物、それ以外は野菜」、「多年生と1年生」、「生食が果物、調理したり調味料をかけるのが野菜」などの通説があります。しかし、イチゴやスイカ、メロン、トマトなどを見てみるとこれらの基準に合致しませんから野菜と果物を区別する定義は無いという事がわかります。

(1) イチゴ
イチゴはビタミンCが豊富で、その他にアントシアニン、ペクチン、ポリフェノール、カルシウム、カリウムなども含む栄養価の高い食べ物です。イチゴには、とよのか、とちおとめ、女峰、アイベリー、あめりかいちご、とちひめ、あまおう、レッドパール、アロマ、章姫、さちのか、弥生姫、紅ほっぺ、さがほのか、宝交早生など沢山の種類が揃っていますので素人には見分けがつきません。昭和50年代から西は「とよのか」、東は「女峰」という品種を主に栽培する時代が続きましたが最近では品薄になる時期に、あめりかいちごが輸入されたりと、外国産の品種改良も目覚ましい状態です。

(2) トマト
トマトは、野菜であり果物でもあるという感じの食べ物です。トマトには、フルーツトマトという品種もあります。その名称から判断すると果物の部類に属するトマトということになると思いますが、その様子がりんごと似通っている為かスペインでは「愛のりんご」、ドイツでは「天国のりんご」、イタリアでは「黄金のりんご」などという愛称もつけられているそうです。ペルーやメキシコが原産地ではないかという説が有力らしいですが、日本には17世紀頃から「赤茄子」、「唐がき」などと呼ばれ存在したようです。しかしこれもスイカ同様に赤い色が気味悪がられ、主には観賞用とされていました。食用として認識され始めたのは戦後のことです。トマトにはビタミンA、C、B群、P、Hなどが豊富で赤い色はリコピンです。美肌や成人病予防に、そして食欲増進、疲労回復、夏バテ防止、食欲促進などに良いとされています。

(3) スイカ
スイカは一般的には果物という認識ですが、野菜とも言われる食べ物です。スイカにはシトリン(アミノ酸)、リン酸、リコピン、カリウムなどが含まれ、おしっこの出が良くなるとか、熱を下げる作用があるとか言われています。スイカの原産地は南アフリカだそうで、中国を11-12世紀に、16世紀初頭にヨーロッパ、そして17世紀にアメリカへと伝わったとされています。エジプトでは紀元前6000年頃から栽培されるようになった事が、壁画や絵画にスイカが描かれていることから判明しています。日本へは中国から17世紀中頃に伝わったと言われています。江戸時代頃には果実の赤さが血を連想させるのか気味悪がられてあまり食べられなかったそうですが、今からは考えられないことですね。明治末期に改良が進み、昭和初期になると西の大和スイカと東の都スイカの二大品種が主流となり、現在の品種もほとんどがこの二つの品種の系統です。すいかの選び方としてはたたいて澄んだ音のするものが良いスイカだそうです。但し、100パーセント確実とは言えませんね。

野菜と共に果物は栄養のとても豊富な食べ物です。生野菜が苦手という人は、その不足分を果物で補うのも一つの方法です。
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