多汗症は痛みや痒みを伴なう症状ではないのですが、厚生労働省から認定され、社会保険(健康保険・厚生年金保険)が適用されるれっきとした病気になります。
この多汗症は、局所性多汗症と全身性多汗症の二種類に分けられます。局所性多汗症の患者の方が多く、手のひら・足の裏・わきの下・顔(額)・頭なども症状がでやすくなっています。多汗症の原因とされているエクリン腺は体中に広く分布していますので、場合によっては全身性多汗症の方もいるのです。
局所性多汗症では、手のひらだけの場合もあれば、2箇所・3箇所が同時に発汗することもあるます。特に手のひらと足の裏やわきの下は同時に起こることがあります。汗が出やすい場所は人それぞれで、いわゆるワキガの人はこの局所性多汗症を併発しているケースが多いようです。これらの部位は精神性発汗部位であり、精神的緊張により発汗が増えます。
それに対して、全身性多汗症の場合は上記のような局所に留まらず、全身からあせがでてくる症状になります。原因としては体力低下によるものや更年期、遺伝的なものから、急性リュウマチ・結核・内分泌・代謝性疾患、膠原病(こうげんびょう)・悪性腫瘍、中枢神経疾患・バセドー氏病・生殖器障害などの病気や疾患によるものがあります。
上記のような症状が現れるのは精神的な原因もありますが、食事などによって改善する事も可能です。辛いもの、香辛料や動物性脂肪の多い肉類の過剰摂取を控えることによって、臭いの症状発生を抑えることができます。
また特に夏に気になる事が多いものですから、肌を清潔に保ち、汗をかいたらこまめに拭くとったり、シャワーを浴びて石鹸で洗い流すなどするとよいでしょう。
気をつけなくてはならないのは、多汗症の治療や手術を行った際に起こる代償性発汗といわれるものです。局所性多汗症(手のひらや足の裏からの発汗)を抑える代わり、他の場所からの発汗が増加する場合があります。交感神経切除手術などによって発汗を抑えたために、今まで全く汗をかかなかった背中やお腹・太もも・お尻・ひざの後ろといった場所からの発汗が増加してしまうという副作用があるのです。
交感神経切除手術を受けた人の全員が代償性発汗を発症するということではありませんが、治療の際には注意が必要になります。

